THE BACK HORN 路上弾き叫びの旅

え〜、遅くなりました。
THE BACK HORN 路上弾き叫びの旅。行ってまいりましたよ!
22時スタートということだったので、バイト終わってすぐに向かう。
21:15くらいに着いたらもうすでに人だかりが。
三列目の端のほうに陣取る。
音楽学校の前だったので、そこのスタッフさん(?)が整理をしていた。
ストーブを出してきてくれたり、前のほうの人を座らせたり。
みんなも素直に「ありがとうございまーす」って言ったり、座ったりしていい雰囲気だった。
端にあまり人をはみ出させないようにしてたんだけど
どんどん人が増えて、道を塞いでしまいそうだった。


22時。アーケードの照明が落ちる。
みんな演出だと思って「おぉ〜」ってなったのが面白かった。
ちょっと遅れて将司と栄純が登場。
ものすごいみんな写真撮ってたなぁ。
男の子が「将司!こっちむいて!」とか叫んで写真とってた。うるさい。
あまりの人に将司が「後ろまで声が届かなさそうだから、一歩ずつ前へ」と言った瞬間
みんなものすごい勢いで前へ。
横から割り込んだりする人もいて、ちょっとムッとした。
せっかくの幸せ空間なんだから、もうちょっと思いやってほしいなぁと。
前で倒れた子もいるみたいだし。


プチパニックが落ち着き、栄純が黒コンバースと靴下を脱ぐ。
周りから「え〜!!」という声。
ちなみにこの日は雪が降ってましたのよ。
「みんなにこの曲を聴いてほしくて、今回全国まわってます」という栄純の言葉で
一曲目『初めての呼吸で』
本当にこの曲は名曲だと思う。みんなに聴かせたいだけあって。
なんだろ?生活密着型の名曲って感じ。
「次は『未来』という曲をやります」と将司が言うと喜びの悲鳴があがる。
弾き叫びっていう企画は本当に素晴らしいと思う。
将司がひとつひとつ丁寧に、熱く歌う姿や
栄純が激しいのに優しくアコギを弾く姿は
ものすごくリアルで
ものすごく生きてる感じがした。
いつものライブと違って、動く人がほとんどいない。
みんなじっと二人を見つめている。


そして
「『冬のミルク』をやります」と将司。
喜びのあまり声が出なかった。
ずっとずっと生で聴きたかった冬のミルク。
寒い路上で聴くといっそうすごかった。
寒さでピンと張り詰めた空気の中、白い息を吐きながら歌う将司。
一秒一秒がとても遅く感じた。
「あと二曲だけやって帰ります。」なんてサービス精神なんだろう。
こんなに寒い中、五曲もやってくれるなんて!と思っていたら
「いつもこんなに寒いの?」と将司が聞く。
うなずくみんな。
そして、将司がコートを脱いだ。つられて栄純も脱ぐ。
将司は腕まくりをして、栄純は半袖で『コバルトブルー』
アコギってこんなに激しく弾ける楽器なんだとただただ思った。
アコギと声のみ。それなのにものすごく熱い。
ライブだとみんなが暴れる曲。今回は誰も動かない。
熱いものを心に秘めている状態ってこんな空気なんだろうなぁって思った。


最後の沈黙のあと「今日は本当にありがとう」と将司が言う。
最後の曲を考えているかのような二人に「ガーデン!」「白い日記帳!」と誰かが叫ぶ。
それにウンウンとうなずく将司。
「色々あるね…」と言い、最後に始まったのは『泣いている人』
うたに生かされている
しみじみとそう感じた。
寒い路上がこんなに似合うバンドもそうそういない。
そこにいたのはまぎれも無く自分と同じ人間で
一生懸命生きているんだと感じられたライブだった。
本当に本当に幸せなライブだったと思う。
歌っている人も、弾いている人も、聴いている人も、うたに生かされている。